介護施設・介護事業所

特別養護老人ホームで働く介護士の仕事内容とやりがい

特別養護老人ホーム(特養)は、日常定期に身体介護が必要な高齢者や、重度の認知症高齢者が多く入居している介護施設です。ひとつの部屋に何台かのベッドが置かれている従来型と、入居者様ごとに個室が用意され、10名を1ユニットとして共同生活をするユニット型があります。

入居費用は安いが希望者が多く入居が困難

民間の企業が営利目的に運営している有料老人ホームと違い、特別養護老人ホームは社会福祉法人や地方自治体といった公的機関が運営する介護施設になるため、入居一時金が不要で利用料が安いことが大きな特長です。

一方で、入居費用の安さから特別養護老人ホームの入居を希望する高齢者が多く、キャパシティの限界を超えて運営されているのも事実。2016年の現時点でも52万人以上の高齢者が入居待機状態となっており、大きな社会問題となっています。

要介護3以上の高齢者が入居している

介護保険法改正によって、2015年度からは原則的に要介護3以上の高齢者しか特別養護老人ホームに入居することが出来なくなりました。要介護3以上とは、身の回りのことがほとんどできず、常に誰かの手を借りなければ日常生活を送ることが出来ない状態です。

特別養護老人ホームは要介護3以上の高齢者が入居している

また、認知症の場合では、問題なく身体が動いても、物忘れや徘徊、暴言や暴力といった問題行動が多く見られる高齢者が、要介護3以上と認定されるケースもあります。

ただ、法改正前に入居した高齢者も多いため、現段階では特別養護老人ホームにおける介護度にそこまでの大きな差は見られませんが、今後は介護度が重度化した高齢者が多く入居してくることが予想され、さらなる介護士の業務負担が懸念されています。

特別養護老人ホームで働く介護士の仕事内容

特別養護老人ホームで働く介護士の主な仕事内容は、入居者様の食事介助、入浴介助、排泄介助といった身体介護が中心になります。

定期的に入居者様と施設の周辺を散歩したり、誕生会やお正月といった年間行事、機能訓練を兼ねたレクリエーションも行いますが、日常的に行わなければいけない身体介護が優先されるため、そこまで手が回っていない施設も多いと聞きます。

特別養護老人ホームで働く介護士の仕事内容

身体介護の他には、ベッドシーツや枕カバーを換えるリネン交換や、施設内の清掃も行います。特別養護老人ホームには、最低1人の看護師が常駐していますが、保有資格や研修内容に応じて看護師の代わりに痰(たん)の吸引や胃ろうといった経管栄養も対応する場合があります。

リハビリや口腔ケアといったサービスは、ご家族が希望した場合のみ提携する医療機関に依頼して、専門士や歯科医師が施設に訪問する流れになります。

本来であれば介護士がやるべきことは山ほどあるのですが、高齢者が生活する上で必要最低限のケアを行っていると一日が終わっているといった感じでしょう。

特別養護老人ホームで働くやりがいとは?

様々な事情のため自宅で過ごすことができないため入所され、特別養護老人ホームが生活の場となり、先の人生をずっとそこで過ごされる方もいらっしゃいます。

介護職員の関わり方により入居者様の生活はいい方向にも、悪い方向にも向かうことになります。そのため、入所者様の生活の質を左右する重要な役割を担っている仕事といえます。

自身が関わっていた入居者様が車椅子から歩けるようになったり、認知症のため不穏症状が強かった方が穏やかになったりなど、嬉しい変化に立ち会うこともあります

また「ありがとう」と感謝の声をいただいたときは、自分の行いが入居者様の生活や感情に良い影響を与えることができたと実感し、やりがいを感じることができます。

こういったやりがいは、次の良い関わりのための力となるのではないでしょうか。

特別養護老人ホームの仕事に向いている人とは?

様々な性格や症状を持った方がいらっしゃる施設では、人との関わりが好きな人が向いているでしょう

また、皆さんそれぞれの生活が快適になるよう、日頃から「入居者様に求められていることは何か」「自分にできることは何か」といった、探究心を持って仕事に取り組む姿勢が必要です

さらに、要介護3以上の方が入所されている施設のため、普段から介助する機会が多いのが特徴。忙しい中でもこちらのせわしないペースで関わるのではなく、入居者様のペースに合わせ、丁寧にゆっくりと関わりを持っていけることも、大切な能力の1つです

仕事上の悩みは腰痛や膝の痛みといった職業病

特別養護老人ホームは利用者の介護度が高いだけあって、力を使う身体介護が多くなり肉体的に疲労が溜まりやすいでしょう。そのため、腰痛や膝の痛みといった職業病に悩まされている介護士も多くなっています。また、排泄ケアが必要な高齢者も多いため、汚れ仕事が少ないとは言い難い職場です。

一方で、毎日が目が回るほど忙しいので、職員同士の結束力は生まれやすい環境と言えるでしょう。人間関係が原因で介護士を辞めたいという方にとっては、もしかするとやりがいのある職場なのかもしれませんね。

施設形態によって異なる介護士の仕事内容

訪問介護と施設介護では同じ介護士でも仕事内容は全く異なります。また、有料老人ホームやグループホームなどの施設形態でも介護士の仕事内容は様々。働きたい職場が明確に決まっていない方は、各サービスの特徴や介護サービス、介護士の仕事内容をしっかりと理解するところから転職活動をはじめましょう。

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